#15 【クロノスの商人が教える】新米トレーダーの大多数はすぐに諦める!

クロノスの商人(@ChronoMerchant)です。この記事では、新人トレーダー物語風にトレードの流れや注意点などを書いています。

ちなみにブログより活動してるtwitterもチェック↓

 

新米トレーダーの大多数はすぐに諦める。

金持ちトレーダーは成功するまで粘り強くやり続ける。

 

 

その後、新米トレーダーは取引よりも思索にふける時間の方が多かった。

彼はそもそも株式投資が自分に向いているのかどうか自問した。答えはわかりきっているように思える。彼は株式投資が好きでたまらなかったし、そこで儲けて成功したかった。

取引を続けるに決まっているじゃないか!それで彼はインターネットを検索して人気のある投資関連本を探し、無料でチャートを表示してくれる様々なサイトをチェックした。

彼は値動きを理解するためにチャートの勉強を始めた。

歴史的に利益が上がったシステムを探りながら、彼は実際の取引で記録をつけるために小さなポジションサイズで取引をした。

彼はビジネスに取りかかる準備ができていた。自分は成功するんだ。そのためには勉強し、経験し、忍耐強く続けなければならない。

成功するために代償を払う準備はできている。週末で仕事は休みだった。徹底的に情報を頭に詰め込もうと彼は決めた。投資関連本を10冊、ビジネス誌を何冊か、それからお気に入りの経済紙を使い慣れた読書用の椅子の傍らに積み上げた。

チェックしなければならないウェブサイトもたくさんある。カフェインがたっぷり入った飲み物に山盛りの砂糖、色とりどりのジャンクフードを準備すると、土曜日の朝8時から、彼は投資の世界へと旅を始めた。

 

 

彼は過去の取引の記録と、余白に金持ちトレーダーから得た教訓が書かれた日誌をぺらぺらとめくった。

何か参考になりそうだと思えば何でもメモを取るつもりだった。次から次へとチャートを見るうちに、彼にはトレンドが見えるようになってきた。株価はだいたいの期間で上がっているか下がっているかだ。

それが遅い動きだったり素早かったり、狭いレンジ内を動いたりレンジ幅が緩かったするが、はっきりしているのは大部分の株価がトレンドを持っているということだった。

移動平均線も株価レンジには重要な役割を果たしているように思える。株価が文字通りこのラインに触って反発するようなケースが幾つも見られたのだ。

ほとんどエーテルのような見えにくいものだが、それでも予想可能な特性があるような気がした。移動平均線の中では10日、20日、50日移動平均線が株価の動きに最も影響があるように見えた。

非常に長い期間にチャートを設定すると、S&P500指数やダウ平均株価やナスダック総合指数などの株価指数の値動きについては、100日と200日移動平均線も考慮するべきだろう。

また、株価や指数がこれらの平均線を破った場合、そこに戻ってくるのは難しく、したがってそれがトレンドの変化を示すシグナルになるようにも見えた。

チャートを見るのは実に面白かった。比較的小規模の会社の株価は、大企業の株価に比べ値動きが早いように見えた。また、大企業の株価は小型株にくらべ、比較的レンジ内で値動きする傾向が強いことにも気づいた。

チャートを調べるにつれて、新米トレーダーが以前、気づかなかったようなパターンが見え始めてきた。彼はその日の朝、4時間を費やしてチャートからチャートへと調べ続けた。

ボリンジャーバンドというテクニカル指標が彼の目に留まった。というのは、株価が上昇トレンドにある時はそのアッパーバンドを、下落トレンドにある時はそのローワーバンドをこするようにして反転するケースが数多く見られたからだ。

彼は移動平均線やボリンジャーバンドだけでなく、MACDやRSI、ストキャスティクスなどのテクニカル指標も調べた。

彼はチャートについてより理解が深まったが、昼になって、彼のお腹が栄養を欲してシグナルを出した。ピザ3切れとコーラを飲み、彼はさらに勉強を続けた。

彼はネットを検索しているうちに、尊敬するトレーダーが公開しているチャートパターンを偶然見つけ、それらをじっくり眺めた。

チャートの形状として、取ってつきカップ(cupwithhundles)、上昇三角型、ヘッドアンドショルダー、フラッグ型、ペナント型、下降三角型、ウェッジと呼ばれるものがある。

彼はこれらのパターンが作られる原因と目される投資家心理の理論を読み、これらの形がどれくらいの確率でうまくはたらくのかと考えた。

こうした要素が自分のシステムに組み込めないものかとも考えた。テクニカルトレーダーになるのならこれらのチャートパターンを活用できるだろう。

 

 

彼は自分にあった取引手法を常に模索していた。彼は自信を持って取引できるテクニックを探していた。取引で損するのがたまらなく嫌なので、高い確率で勝てる方法がよかった。

60%の勝率というのが求めるところの取引システムだ。彼は平均的な利益を平均的な損失の2倍、すなわち利益と損失の比率を2:1にしたかった。彼は今や自分の欲しいものがわかっている。

あとはそれを見つけるだけだ。

現時点で上昇トレンドにある注目株は、まさしく新米トレーダーがこれまで経験し、調査した中で最もぴったりくるものだった。彼は誰もが欲しがるような株に投資するのが好きだった。

その会社のビジネスをよく知っていて、市場全体でもその銘柄について強気であるような株がよい。

その日の午前中で彼が学んだのは、ファンダメンタルと収支報告の予測から、どの銘柄を買ったらよいかはわかるが、チャートとテクニカル指標を分析しないといつ買うべきかがわからない、というものだ。

買うタイミングとしてよいのは、支持線の近くまで反落した時か、もしくは出来高を伴って高値更新した時だ。彼がチェックしている多く多くの注目株では、反落した場合にほとんど10日移動平均線まで落ちていた。

 

 

しかし、超注目株とも言うべき幾つかの銘柄については、ただもう急上昇して反落など起きない。大量の出来高を伴って株価が上抜けし、後ろを振り返ったりしないのだ。

こうした上抜けで取引に参入するような度胸が彼にあるのか?彼にはルールが必要だった。そして、一度決めたらそれがかなり勝つ可能性が高い取引であるような、そういった決定に従うということが必要なのだ。

午後遅くなってからは、彼は投資関連書籍を読み始めた。

彼はカバーをじっくりと見て、目次を吟味し、作家について読んだ。それから中身を読み始め、最初の1章か2章を読んだら別の本を取り出してそっちを読むといったふうに、次々と読み漁った。

夕方になって、どの本も一通り見終わると、彼はその中から気に入った5冊を選び、それを深夜まで読み続けた。トレンド追従型取引の原則、マネー・マネージメント、チャート解析は新米トレーダーにとってかなりグッと共感できるものだった。

自分はトレンド追従型のトレーダーになろう。トレンドに乗って利益を出すのだ。チャートを用いて買いと売りのポイントを選ぶが、この時点では自分のその場の考えというのは入り込む要素はないに違いない。

問題なのは、買い手が買いたいと思う株価と売り手が売りたいと思ったときの株価なのだ。株価が現実そのものだ。個人的な意見には、ほとんど価値はない。

彼には株式市場が、出来高が投票数を示していて、それが価格の方向性に反映されるようなある種の民主主義のように見えてきた。

株価は会社の潜在的な価値に基づいているのではない。株価は全ての投資家のその株式で将来的にどれくらい儲かるかという意見の総合なのである。

恐怖心や欲望が株価を会社の実際の価値以上に押し上げることがあるのだろうか?これは興味深い問題だ。

彼は今まで実際に株価を動かすものが何なのか考えたことがなかったが、こうしてチャートと書籍を読み、物事ははっきりし始めていた。

彼の思考は株式投資のことでぐるぐると回っていた。彼は本を手にしたまま読書椅子に座って眠りに落ちた。翌朝、そのまま目覚めたとき、彼は眼鏡をしたままだった。

 

 

彼は自分が積み上げてきた知識に興奮していた。彼は読みかけのところからすぐに読書を再開した。

トイレと軽食の時以外は休むことなく一日中読み続けたのだ。彼は今や使命感に燃えた男だった。本の中から、彼は読みながら重要そうに思われる教訓を書き取った。

  • 売上が毎年二桁の伸びがあるような銘柄を取引すること。
  • 市場全体の動向は、他の何よりも保有銘柄の値動きの方向性を決める。
  • 注目されている業種ではその中のリーディング・カンパニーだけを取引すること。
  • 流動性確保のため、一日の取引量が100万株以上の銘柄だけ取引すること。
  • 過去最高値に近く、かつチャート上で強力な支持線がある銘柄はまさに狙い目だ。
  • 需要の大きい新製品を投入している会社は、その分、収支報告に重きをおくこと。
  • 流動性の低いペニー株は避けて、主要な市場で取引されている銘柄を取引すること。
  • 2%から最高でも8%のあらかじめ決めた金額で損切りをすること。
  • 底値で買おうとしないこと。
  • 下落している株を買いに入らないこと。
  • 政府の経済政策に逆行するような方向に賭けないこと。下落している株を買いに入らないこと。
  • 政府の経済政策に逆行するような方向に賭けないこと。

 

 

このうち幾つかは、金持ちトレーダーから聞いたことがあったが、書籍からはそれまで考えたことがなかったような詳細な情報についても得ることができた。

彼はまた素晴らしい本を読んだことで、投資家心理について半分以上、理解が進んでいた。今や彼は取引には正しいものの考え方が重要なことがよくわかっていた。

彼はさらに次のような教訓も書き記した。

 

  • 成功するまで投資を続けると決心しなければならない。さもなければ、十分長く続ければ成功したかもしれない投資を途中で投げ出すことになる。
  • 投資で勝つためには、勝者のように考え行動しなければならない。泣き言をいう人間は成功するトレーダーではない。
  • 取引システムの成功を決定付けるのは、トレーダーが100%それにしたがって取引できるかどうかの能力にかかっている。
  • よく聴き、よく学び、しかし同時に情報源は確認し、教えられたことが本当にうまくいくのか確かめること。
  • 自分の取引システムについて精査することなく、実際の資金で取引を始めてはいけない。
  • 取引プランを紙に書くことなく取引してはいけない。
  • 破滅を招くリスクをできるかぎりゼロに近づけ、かつ十分な利益が出るように、リスクをコントロールしなくてはならない。
  • 取引システムは過去データによる検証かあるいはバーチャル取引で、数か月で上昇カーブを描いているようなものでなければならない。
  • 取引に関して相談できるような、信頼できるパートナーを持つこと。
  • 取引日誌をできるかぎり詳しく──どんな気分で取引したか、何を考えていたかなど──書き記すこと。

 

 

できれば売り買いのポイントを示したチャートも含めておくこと。

新米トレーダーは自分が実際に取引して経験したことと、本に書かれている投資家心理が多くの点で類似していることに驚いた。

多くのレッスンは金持ちトレーダーが言っていたことを裏付けるものでもあった。彼は成功するまで投資を続けるんだとやり抜く決心を新たに、夜が更けるまで読書を続けたのだった。